【初めに】
日本の職場でよく使われるビジネス日本語をご紹介します!ビジネスシーンにおける、基本的な日本語の入門編です。職場での便利なビジネス敬語から、クッション言葉を使う理由や間違えやすいNG敬語まで解説します、日本企業での言葉遣いの参考にしてみてください!
【目次】
- 職場でよく使われる便利な敬語とクッション言葉
- よく間違われる職場の敬語集
- とりあえず丁寧語を使おう
【職場でよく使われる便利な敬語とクッション言葉】
日本企業では、上司や同僚に対して、「配慮」をした受け答えが好まれます。相手に対しての気遣い文化が根付いているため、それが言語にも表れているのです。
また、クッション言葉と呼ばれる、直接的な表現を避け相手への配慮をしたコミュニケーションもあり、ビジネスシーンではよく使われます。ここではいくつかの場面に分けて、ご紹介します。
何かお願いをしたい時
配慮ポイント:相手の時間と手間へ配慮する
▶︎今、お時間よろしいでしょうか?
:上司や同僚に何かお願いをする際、まず相手が対応する余裕があるかを確認します。もし時間がないときに手間をかけさせないよう、相手への配慮が必要です。よく使われるフレーズなので、覚えておきましょう!
▶︎お手数おかけしますが
:上司や同僚に何かをしてもらいたい時によく使われます。相手に手間をかけることになるので、「お手数ですが」と前置きをすることで、相手への配慮が込められています。「お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします」と続けられることが多いです。
配慮ポイント:相手に迷惑をかけていないかの配慮
▶︎差し支えなければ、恐れ入りますが
:相手への頼み事の際の挨拶言葉として使われます。「差し支えなければ」とあらかじめ断りの余地を設けることで、もし相手が引き受けられなくても気まずくならずに断れるような配慮がなされています。
何か頼まれた時
配慮ポイント:相手に不快感を与えない配慮
▶︎承知しました、かしこまりました
:簡単に「はい」と答えるのではなく、敬語を使って丁寧に返事をすることで、相手の頼みごとを快く引き受けていると伝えられます。
▶︎恐れ入りますが、対応できかねます。
:断る際は、対応できず申し訳ないという気持ちを表すことが大切です。
理由にかかわらず、協力できなくて申し訳ないという気持ちを表現しましょう。
帰る時や挨拶をする時
配慮ポイント:労いと感謝を伝える配慮
▶︎失礼します
:部屋から退出する時や退勤する際に、「お先に失礼します」と上司や同僚に挨拶することが多いです。まだ働いている相手を労う配慮が込められています。無言で帰るより、相手に良い印象を与えられるでしょう!
▶︎お疲れ様です
:上司や同僚に対して、挨拶としてよく使われます。相手の頑張りに対して「お疲れ様です」と挨拶することによって、感謝と労いを伝えられます。社内での挨拶でとてもよく使われます。
【よく間違われる職場の敬語集】
日本人でも間違えている人が多い、間違った敬語の使い方を紹介します。便利フレーズですので、正しい使い方を覚えて上手に活用してください!
1. 了解です、わかりました→承知しました、かしこまりました。
解説:上司に対して、「了解です」、「わかりました」と返事をすると失礼にあたる場合があります。同僚や部下には問題ありませんが、上司に対して何か頼まれごとや、指摘をされた時は、「承知しました」、「かしこまりました」と返事するのがベターです!
2. なるほど→おっしゃる通り(共感した時)、承知しました(了解した時)
解説:これは日本人でもよく使ってしまう人がいます。指摘や仕事の指示を受けた際、「なるほど」と言ってしまうと上司に対して失礼にあたってしまいます。「なるほど」は共感した時に言う言葉なので、「おっしゃる通りです」などと言い換えるましょう。 また、上司の指示に了解した際は、「承知しました」と返事をしましょう。
3. お疲れ様→お世話になっております(あった時の挨拶)、今後ともよろしくお願いいたします、失礼いたします(別れ際の挨拶)
解説:「お疲れ様」は、社内でよく使われるあいさつと紹介しましたが、社外の人に使うのは避けましょう。日本には、「ウチ(同じ組織の人)」と「ソト(社外の人)」という区別があり、ウチの人に使っても問題ない言葉でも、ソトの人に使うと失礼に当たる場合がある言葉がいくつか存在します。社外の人に挨拶する際は、「お世話になっております」などを使います。また、別れ際の挨拶は「今後ともよろしくお願いいたします、失礼いたします」と言った挨拶が一般的です。
4. すいません→すみません、申し訳ございません
解説:「すいません」は、間違った日本語です。すみませんを砕いた言い方なので、ビジネスシーンで用いると失礼に当たります。謝罪をしたい場合は、「申し訳ございません」を用いましょう!
【とりあえず丁寧語を使おう】
ここまで便利な敬語やクッション言葉を紹介してきましたが、尊敬語や謙譲語を完全に使いこなすことは簡単ではありません。まずは比較的簡単な「丁寧語」を意識して使うことから始めましょう。タメ口での会話は避けるようにしましょう。
丁寧語とは、語尾に「です」「ます」をつけたり、単語の頭に「お」「ご」をつける、日常でも使える丁寧な言葉遣いのことです。
例えば「書類を持ってくる」を丁寧語にすると「書類を持ってきます」となります。誰に対して使っても失礼にはならないので、まずは丁寧語から心がけてみてはいかがでしょうか。
丁寧語の例:
・持ってくる→持ってきます
・行く→行きます
・やる→やります
【結論】
正直なところ、尊敬語や謙譲語を使いこなすことは、日本人でもなかなか難しいことです。ましてや日本語が母語話者でない人にとってはなおさらです。ですので、外国人労働者が完璧な敬語を求められることは少ないと思います。上司や同僚に対して、丁寧に喋ろうとしている姿勢が伝わればそれだけで好印象です!また、語尾を「です」、「ます」で終わるように話す丁寧語や今回紹介した便利な敬語をうまく活用してください!言葉遣いも大事ですが、それよりも丁寧な姿勢が大切ですので、怖がらずにチャレンジしてみてください!
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